メイキングストーリー・オブ・ビーツァ 第2章 ~ ビーツァプロジェクト発進!

第一章はこちら から...


さて、何を作ろうか?の巻

遂に完成したN-FOAM。それは、まさに自分が長年想い描いていた理想の素材に限りなく近いものでした。バルサ材に匹敵する比重、水を吸わない事、そして成型も自由自在・・・・・・もうこうなるとオモチャを与えられた子供と一緒です。

愛しのN-FOAMを手のひらの上で弄んでいると、次々に色んなアイデアが浮かんできます。

あれも作りたい!これも作りたい!いや、こんなのはどうだろう?・・・・もうこうなると殆どビョーキです。

そんな中でとりわけ僕の脳みそを支配したのがクランクベイトでした。

 

“そうだクランクベイトを作ろうっ!!”

 

そうなると頭の中はもうクランクベイトでいっぱい・・・・寝ても覚めてもクランクベイトの事が頭から離れません。考えれば考えるほど色んな妄想(笑)が頭をよぎり、この素材の浮力を上手く生かすことが出来れば相当に面白いものができそうな予感がしてきます。

でもそこで、はたと気が付いたことがありました・・・・・・

 

“あれ? 待てよ?俺って今までクランクベイトなんて作った事あったっけ?”

 

そう、そうなのです!良く考えてみれば、僕のルアービルダー人生の中で実はクランクベイトって殆ど作ったことが無かったのです。

ルアーの大基本とも言うべきクランクベイトを作ったことが無いルアービルダーなんて、あまりにも恥ずかしすぎて人には言えませんよね。(って、言ってますが・・・・爆)

“あなた本当にルアービルダーですかぁ?”って、突っ込まれても、“へえ、仰せのとおりでごぜえます。”と頭を掻くしかないのですが、でも作ったことがないもんは作ったことが無い!!(笑)

そこで、どんなクランクベイトを作ったら良いかじっくりと考えてみました。

 

で、出た結論・・・・・・・自分が欲しいものを作ろう!!

 

実にシンプルですが、僕の開発は何時もそこから始まります。

「マーケットの動向」とか、「今の流行」とか、「コスト計算」とか「生産効率」とか全くお構いなし・・・・ただあるのは“自分が魚を釣りたい!”という欲望のみ!

迷ったらフィールドに出て風を感じ、湖を感じ、そしてお魚さん達に聞く。自分が求める本当の答えはそこにしか存在しないと考えています。

 

で、自分が大好きな湖の風景を頭にイメージしてみました。

僕がカナダで通っている湖は、規模は小さいですがBC州随一と呼ばれる栄養素たっぷりのステイン系ウォーター、そして、パンプキンシードフィッシュと呼ばれるブルーギルの親戚みたいな魚がいて、このカボチャ野郎(笑)をガンガン食いまくっているどえらいスモールマウスが居るんです。

Image 湖の最深部は7m程度、平均水深は3mぐらいで岸際の70%ぐらいはリリーパッドで覆われ、ボトムにはキンギョモやエビモなどのグラス類が豊富にあります。

ハードカバー系では場所によってロックバンク、それと、ところどころに存在するレイダウンやフローティングドック。言ってみれば野池と琵琶湖を足して2で割ったような湖でしょうか。(どんな湖だ?)

 

この湖のスモールマウスの多くはリリーパッドを中心に生活しており、晴れるとリリーパッドなどのシェイドの下に居て、ジグやワームなど落ちていくものに良く反応するんですが、雨が降ったり風が吹いたりするとシェイドから出てきて活発にグラス周りを回遊しフィーディングするようになります。まるでラージマウスみたいな感じで、いまいちスモールマウスっぽくないのですが環境が変われば生活様式も変わるということでしょうか。

それはさておき、こいつを釣る為のクランクベイトが欲しいと思いました。

グラスのトップやレイダウンに絡ませながら、パンプキンシードフィッシュみたいな薄べったいクランクをピラピラと引けばかなり釣れるんではないかと。。。

めっちゃ単純な発想ですが、これがビーツァを開発する時に僕が明確に持ったイメージです。

 

そして、そういう釣りをする為にはどんな機能が必要か考えてみます。

 

■レイダウンなどのライトカバーに絡ませても根掛りしないこと。

■グラスに当たっても弾くか、もしくは多少の藻やゴミがリップやフックに絡まったぐらいでは動きが死なないこと。

■アメリカ規格の20ポンド(日本規格では約25ポンド)以上のヘビーラインで使ってもしっかりと動くこと。

■魚を寄せる、もしくは浮かせるためのフラッシングと強い振動。

■魚に口を使わせる為のタービュランス。

■狙ったスポットに正確に落とすための素直なキャスタビリティー。

 

・・・・・考えることはイッパイあり、もうワクワクです。

 

イメージは固まりました。さあ、いよいよビーツァの開発の始まりです。

 


「開発のお作法」の巻

さてさて、作りたいルアーのイメージが固まりました。いよいよ楽しい工作のお時間の始まりです。

でもその前に一つだけ、とっても大切な事を決めなければなりません。

さて、それは何でしょう?

 

って、意味も無くひっぱっておりますが(笑)、僕がルアーを開発する際に一番最初に決める事・・・・・・それは「フック」です。

“えっ?フック?”って意外に思われる方もいらっしゃる方もいるかもしれませんが、理由は簡単。

 

ルアーパーツの中で、フックとスプリットリングだけは自分の力で作れないから!!

 

だから、まずは確定要素となる搭載フックを決め、そのフックを背負えるボディーサイズ、ボディー浮力、適正な内部ウェイト設定・・・・・と、フックを起点にして逆算的にルアーのアクションを煮詰めていきます。(その方がより完全な状態でチューンを進めていく事が可能)

なので、完成したボディーにフックを適当に見繕ってバランスを取るというような開発手段は、僕的にはありえないというか、全くのNGなんです。

 

で、その搭載フックですが、どうしても使いたいハリがありました。

それは「オーナー社製スティンガーST36」。番手は6番。

何故にST36か?

既にST36を愛用されている方には説明無用だと思いますが、「フックアップ性能」、「フック形状」、「フックポイント」、「耐久性」等、すべてにおいてバランスが取れているというか、現在市場に出回っているフックの中でも最高クラスのフックの一つと考えています。その完成度と信頼度の高さはおそらく全世界的に見ても、名品の一つに数えられるのではないでしょうか。

特に、アメリカなどでハードな釣りをする場合、とんでもないウィードの奥底に逃げ込んだスーパーランカーをウィードの塊ごとブッコ貫くというような事も多く、伸びたり折れたりするようなナマクラなフックではお話にならず、その意味でもこのST36の太軸フックは非常に心強い武器となります。

 

しかし、それは言い換えれば、ST36は他のフックに比べて重たいということでもあり、ルアーによってはその重量はマイナス要素となってしまいます。

それはフックの重量増でサスペンドルアーがシンキングになっちゃいましたぁ~、と言ったような単純な理由ではなく、フック重量の違いによってアクション軸が変わってしまったり、ボディーのふり幅やロールピッチにまで影響を及ぼしてしまうほど大切な意味を持っています。

なので、搭載フックまで含めたトータルバランスセッティング。これ、本当に大切なんですよね。。

 

さてさて、なにやら話が脱線しまくりですが、いよいよデザインの開始です。

イメージが湧き出るままにスケッチブックに色々描きなぐっていきます。

 

あーでもない、こーでもない・・・・描きまくり、削りまくり、プロトモデルを色々と作ってみます。

そして、完成したプロトモデルを片っ端から近所のハーバー(当時は海のそばに住んでいました)に持ち込んで、テストしてみることに。

 

出来立てホヤホヤのプロトモデルをカキ殻がひしめく岩礁帯に投げ込むと、何処からともなくワラワラと黒ソイさんの群れが集まってきます。

しかしこれがなかなか喰わない。こいつらが明らかにルアーを選ぶ事を知り、更に熱くなることに・・・・・。

こうなるともうバスはそっちのけで、目の前の黒ソイをどうやって釣りあげるかにすっかり夢中です。

 

で、気が付いたんです。

やはりこれは何かあると・・・・。

 

“黒ソイ?何それ?”と首を傾げられる方もいらっしゃるかもしれませんが、簡単に説明すると目がでっかくてカサゴの親戚のような魚で、なんとな~くですが形がバスに似ています。(なんて乱暴な説明なんでしょう。笑)

で、彼らを釣ってみて実感したのが、釣れるルアーと釣れないルアーの差がバス以上にはっきりと分かれるという事。

これは、彼らがルアーに食いついてくる理由の殆どが摂餌本能に起因しているからではないかと想像するのですが、黒ソイの場合はこれが顕著で、エサと認識したものにはガンガン食ってくるけど、そうでないものに関しては興味すら示さないというような感じでお好みが実にウルサイんです。それはまさにトラウトやシーバスのそれと通ずるものがあるのですが、これがまた非常に面白く、勉強になる事だらけです。

で、黒ソイ釣りをきっかけにクランクベイトには一体どんな要素が必要なのか、もっと深く考える事となりました。

 

まずは「振動」と「フラッシング」。

遠くの魚を引き寄せるために、そして浮かせるために、絶対に必要な要素ですよね。

 

次に「スイミングレンジ」。

どの泳層を泳ぐか、これは非常に大切。

特に黒ソイの場合は、自分よりも下のレンジを泳ぐルアーには反応が悪く(ルアーが見えないのかな?)、自分と同レンジか、少し浅いレンジを泳ぐものに反応が良いようでした。(これはバスも同じだと思います)

 

そして、「シルエット」。

フライフィッシングで言うところのマッチ・ザ・ハッチの概念です。捕食モードのセレクティブな魚には特に重要になってくる要素と思われます。

 

最後に「タービュランス」。

ルアーに近づいてきた魚のハナッ面で如何にナマナマしく水を撹拌してやることが出来るか・・・・。

最後までルアーをニセモノと気づかせず、食いつかせる為にも「タービュランス」の存在は非常に大切ではないかと感じました。

 

これらの要素を出来るだけ高次元まで高めてやることで、より釣れるルアーになるはずなんですが、それにはルアーのアクションはもちろん、素材自体が持つ水押し感など、いろんな要素が複雑に絡み合ってきます。

 

さて、それはどんな形状なんだろう?

 

Image作っては試し、試しては改造し、また作る・・・・・・・そんなビルド・アンド・スクラップをエンドレスに繰り返しているうちに、プロトモデルの数はどんどん増えていきます。

特に僕の場合は、もともとクランクベイトを殆ど作った事が無かったので、とにかく思いつく事を片っ端から試して、ルアーの何処をどういじればどういう挙動が発生するか、ということを徹底的に体に叩き込みました。

やっぱ、作ってみなけりゃ何もわかりません。

 

 

そんな中、あるプロトモデルを投げた瞬間、その生命感あふれるアクションに僕の目は釘付けになりました。その動きはなんと表現したらいいのか、とにかくナマナマしくて、他のプロトと比べても格段にロールピッチが早く、手元に伝わる振動もブルブルと小気味良いものでした。

 

そしてぶっちぎりの釣果。

 

ワラワラと寄ってきた黒ソイが、何の疑念も無く次々にルアーをアタックしてきます。

 

“こりゃすげぇ・・・・・”

 

その結果にマジで唸りました。

 

自分で造ったルアーを自画自賛してりゃセワないですが(しかもかなり恥ずかしいし)、これをバス釣りに持ち込んだらどうなるんだろう?って知らず知らずのうちに顔がニヤけてきました。

 

なぜそのルアーだけが別次元に釣れたのか?

最終的にはそのモデルがビーツァの原型へと進化していくのですが、次回はその辺に踏み込んで書いていきたいと思います。

 

お楽しみに!! 

 


「ビーツァの秘密」の巻

遂に完成したウッド製プロトモデル。作って、作って、作り倒して心底実感した事がありました。

それは何か?

 

ルアーの基本性能を決めるのはまずは「形状」であるという事。

それはまさに、1に形状、2に形状、3,4が無くて5に形状という感じです。笑

 

「泳がない形」はどんなに頑張っていじくってみても泳ぎませんし、「泳ぐ形」はウェイトの位置が多少ずれていようが、リップセッティングが間違っていようがそれなりに泳いでしまうものなんです。

 

で、その爆発的に釣れたプロトモデルを分析してみると、テイル下腹部の微妙なカーブ形状に秘密がありそうでした。

 

Image

劇的に釣れたウッド製プロトモデル。写真の角度の関係でテイルのカーブがわかりづらいかな?

やはり写真では良く分かりませんが、根掛り回避性能の研究でカキ殻パイルの中を引き倒した為、リップがジョリジョリに削れています。

 

後々、僕はこのカーブを「第2のリップ」と呼ぶことになるのですが、色々とプロトモデルを比較テストしてみた結果、この微妙なカーブが後方水流を左右にキックし、アクションを加速させる効果があることが分かりました。

この曲がりはとても微妙なものなのですが、本当に、本当ぉに、本当ぉおおお~(笑)に大切な事で、ビーツァの運動源の一つになっています。

 

ちなみに、この部分を真っ直ぐな形状にするとどうなるかと言うと、テイルをただ単に左右に振るだけの単調なアクションになってしまい、テイル部分によるアクションの加速はあまり期待できません。要は水が抜けすぎちゃうんですねぇ。。。

僕はこういうタイプのクランクベイト(リップに受ける水抵抗に依存して動いているタイプ)をFFタイプと呼んでいます。このタイプの場合、リップにゴミやウィードの切れ端などが絡んだ場合に、とたんに動きが悪くなってしまうという傾向があります。

 

それに対して、尻尾部分が曲がっているタイプの場合は、リップの水抵抗でアクションしながらも、テイル部分でも同時に水を蹴ってアクションを発生させているという事もあって、極太ラインでの使用時や、リップにゴミやウィードが絡んだ時にFFタイプほど極端に動きに影響が出ないという特徴があります。

僕はこのタイプのアクションを4駆タイプと呼んでいます。

ものすごく乱暴な例えで異論がある方もいらっしゃるかと思いますが、まぁ、ここではそういうことにしておいて下さい。(笑)

 

この4駆タイプの特徴は、「前輪が死んでも後輪がある!」という事なんですが、このテイル部分の曲がりには別なメリットもあって、アクション時、左右にテイルが振れた際にねじれるような動きが加わり、視覚的にもナマナマしい動きになるように感じています。(たぶんタービュランスも、より複雑なものになっているはず。)

これが動きのメカニズム的な側面から見たビーツァの秘密その1です。

 

しかし、その4駆タイプとしても欠点が無いわけではありません。

何故ならリップでフリフリし、かつテイルでもフリフリさせている為、よほどしっかりしたボディーバランス設定や重心設定をしてやらないと、単なる暴れ馬になってしまう可能性があるんです。

それが冒頭に述べた、まずは「形状」ありきという事に繋がってきます。

 

この形状と言う部分では、ビーツァの場合は下腹部を膨らませたボディー形状がもう一つのミソになっています。

端的に言うと、ここに浮力を持たせることによって、更にアクションが加速するんです。

お腹側に浮力を集めるとどうなるかと言うと、お腹が浮き上がろうとする力が働き、かつ背中側の浮力が弱いため、浮力バランス的にボディーが倒れ込みやすくなり、パタパタと大きなロールを発生させることが可能になります。言ってみれば「起き上がりコブシ」のようなものですね。

そのパタパタアクションをウェイトバランスで強引に押さえ込んだらどうなるか・・・・・・それがビーツァの動きなんです。

見た目はタイトウィグル系のアクションでそれほど激しく動いているように見えないかもしれませんが、重心をより明確にすることによって、左右への反復運動が早くなり、結果ロールピッチが上がります。

例えてみれば手首を固定した状態で手のひらを動かせばかなり早くパタパタと動かす事ができますが、手首を固定しない状態でひじを支点にして動かすとヒラヒラとしか動かせないのと似ています。

こういう動きにする事のメリット(重心を明確化するメリット)は色々あり、前述したようにロールピッチが上がる事、そして、このタイプの場合、何か障害物などにルアーがヒットした際に大きく跳ねるような動きをする傾向があります。重心が固定されている事によって、ルアーが跳ねてバランスを崩した状態でも泳ぎ続けるんですね。

このアクションの間って言うのはとても大切な事で、何かに当ててリアクションで食わせる場合、この瞬間に泳ぎが死んでいるとバイト率が格段に減ってしまうんです。

あと、その他のメリットとしてはフロントフックが暴れないことにより障害物回避性能が上がります。

また、多くのバスは腹めがけて食ってくる為、フックが暴れない事によるフックアップ率はかなり違うと感じています。それに、腹フックにフッキングした場合、多くのケースでテイルフックもどこかに掛かるのでバラシ率も減りますしね。

 

ちなみにですが、逆に背中側を太くして浮力を背中側に集めてやった場合にはどうなるかというと、ロール時のルアーの倒れ込みが抑制されて大きなロールは発生しづらくなります。いわゆる安定志向のボディー特性なんですが、僕が知る限り、この特性を最大限に活かしきったルアーはエバーグリーン社の「ワイルドハンチ」でしょうか。(本当に素晴らしいルアーだと思います)

 

 

話をビーツァに戻して、ビーツァのデザインでもう一点重視した事があります。

 

それは「テイル形状の細さ」

 

実際、この部分はルアーが動いた時に最も大きな水の抵抗を受ける場所であり、このテイルの水切れを良くしてやることによって、アクションのピッチが上がると考えたんです。

世間でよく言われる「サーキッドボードなどの薄型リップにすると水切りが良くなってピッチが早くなる」という理論がこの部分にも当てはまるのではないかと。

そして、やはりその効果は絶大なものでした。

 

 

サーキットボードの話が出たついでに、ビーツァをサーキットボード仕様するかどうか、実は最後まで悩んだんです。

というのも、ビーツァにサーキットボードを取り付けてみたところ、とんでもないデメリットが判明したんです。

 

そのデメリットとは「キャスタビリティーの悪化。」

 

ビーツァの場合、キャスト時にリップの裏側に空気抵抗を受けてルアーがクルクル回ってしまい、これがまた笑ってしまうぐらい劇的に飛ばないんです。

そんなこともあって、もしサーキットボードを搭載する場合は、最初からそれを前提にして設計しない限り、そのメリットは充分に生かせないと感じました。

 

ちなみにですが、僕がサーキットボードについて“おっ!?”と感動した事は、その「感度」。

やはり素材が硬いせいか、実に感度が良い!!

“ごりっ”とか“こりっ”とか、プラリップではまず拾う事が出来ないような微妙な情報まで拾う事ができるのには感動しました。

逆に、世間一般でよく言われる、「動きのシャープさが増す」と言う事に関しては、確かに微妙に良くなるとは思うんですが、正直、“言われているほどの効果があるのかなぁ?”という感想を得ました。(ホントにいいのか?こんな事書いて)

 

確かに管釣り用とか渓流用とかルアーがちっこくなればなるほど、リップを薄くしてやるメリットはあるはずなんですが、ビーツァクラスのボディーになると、そこまで劇的な効果を実感できなかったというのが正直なところかなぁ・・・・・。(もしかすると中空プラスチックとかだと変わるのかもしれませんが)

 

上手く表現できませんが、サーキットボード搭載の本当の意味は「動きの根本的な改善」では無く、あくまで「基本性能を極限まで引き出す」ということでしょうか。例えてみれば、車のタイヤをハイグリップタイヤに替えたのと似た感覚ですね。

なので、もともと基本性能が高いクランクならばサーキットボード搭載の意味も充分にあると思うんですが、どうしようもないクランクに付けてもまさに宝の持ち腐れになってしまうと思うんです。

ルアービルダーの観点から見るならば、アクションについて言えば、「タイイングアイの位置&直径&ワイヤー径」「テイルアイの出方」などの方が実は重要な要素なんですよね~。

こんなこと書くと各方面から怒られちゃいそうですが、まぁこれはあくまで僕の一個人の意見と言う事で。。。

 

で、ビーツァですが、5%のものを得るために10%のものを捨てる必要はないだろうと言う事で、結局サーキットボードの採用はしませんでした。理由は前述の通りです。

 

 

さてさて、佳境に入ってきたビーツァの開発・・・・・ようやくウッドプロトが完成し、お次はN-FOAMボディーに落とし込んでいく作業に突入です。

 

しかし、問題は山積み・・・・・・その作業工程は、一難去って、また一難。

作りたい形は決まったものの、それをどんな構造にしたらいいのか、どんな製造工程を取ったらいいのかさっぱりわかりません。

すべてが全くの手探り。一つ一つの問題を解決していく作業が1年以上続きました。

その間に一体何十キロのシリコンを無駄に消費したか、考えただけで本当に恐ろしくなります。

 

そんな中、「知識」も「お金」も無い自分が身につけたものは「知恵」だったのかもしれません。

失敗に次ぐ失敗は、実に色んな事を教えてくれました。

 

次回はいよいよ第3章に突入です!

 

 
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